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 頼んでおいた時間かっきりに、ノックの音がした。

 朝食を運んできてくれたのだ。結構いろんな所に泊まっているが、ホテルのルームサービス以外で、こうした朝食サービスを受けるのは初めてである。


 4泊5日の滞在で、応対してくれた女性は5人、日替わりで変わった。けれど、朝食の内容は毎日同じでした。

 でも、コーヒーもたっぷりで、のんびり食べるのは悪くなかったです。


 窓から見える光景も、洗濯物・ダンスのレッスン・タイプかパソコンと格闘している女性など、いろいろで、なんだかここの住人になった様な気が・・・。

 
 ヴィリニュスの街は、海に面したいなかったせいか、ほかの2カ国のようにドイツの影響を受けることがなかった。よって、ゴシック教会の塔は見当たらず、代わりにバロックの柔らかな線を持ったカトリックの教会の姿が見られる。


 13世紀に、大公国の首都として貿易のかなめとして栄えたが、14世紀の終わりころから、ポーランドの影響下に入り、第1次大戦の後には、各国の争奪戦が始まる。

 結果、ヴィリニュスは、ポーランドに完全に占領されてしまう。ヴィリニュスが、本当の意味でのリトアニアの首都となるには、第2次大戦の終結までまたなけらばならなかったのだ。


 この街は、どこを歩いていても教会のにであう。その数の多さにはびっくりである。しかあい、ソ連からの独立戦争の時に見せたような、強さも持ち合わせている。


 今日は1日かけて、この街を見て歩くつもりだ。いくつもの教会を訪れるので、こんがらかってしまうかも(;一_一)


 昨日と同じように夜明けの門から入る。この街には、ほかの2つの都市のようにはっきりとした新旧市街を区別するものがない。しいて言えば、この夜明けの門と、大聖堂の間にはさまれた地域かなあ。

 なぜ夜明けの門というか、わからないのだが、この門の上は礼拝所になっている。金色に輝く聖母のイコンは、人々の信仰を集めている。

 此処の礼拝所には、聖テレサ教会から入ります。


 門をくぐって、道を進んでいくと、三位一体教会の門が左手に現れる。この教会、門は素敵だが肝心の教会の方は、かなり傷んでいます。この教会は、珍しい宗派で、東方正教の儀礼を残しつつ、ローマ法王に使えるというもので、16世紀にベラルーシ・ウクライナに攻め入った時に、宗教的妥協のために興ったらしい。礼拝は、ウクライナ語で行うんですって!


 さらに進んでいくと、ひときわ大きな教会が右手に見える。王冠を戴いた、聖カジミエル教会である。聖カジミエルは、リトアニアの守護聖人だ。この教会も、支配者がかわるたびに、憂き目にあっている。
 帝政ロシア時代には、王冠が玉ねぎになり、第1次大戦後には、プロテスタント教会・ソ連時代には博物館に変えられてしまった。


 次に訪れた聖霊教会は、今はポーランド人の教会になっている。17世紀から、ここには幽霊が出るという噂があった。疫病が大流行した時に、処理しきれなかった死体を此処の地下に埋めたという。
 そのことは長い年月で忘れ去られてしまったが、幽霊騒ぎは残ったということだ。
 
 19世紀にはいり、学術調査を行ったら、まきのように積まれたミイラ化した死体が見つかったという。


 ここからは大統領官邸の裏手を通り、新市街に通じるゲディミの大通りを西に進んでいく。この通りは、とても広くてきれいだ。この道を、ずーっと歩いていくと、国会議事堂に辿り着けるのだが、今日の目的はそこではなくて、KGB博物館である。

 1944年から1991年まで、ソ連の国家警察KGBがここに置かれていた。
 ここには主に政治犯といわれる人が拘留されていた。

 実際に彼らが拷問を受けた部屋や、拘留されていた部屋、独房・懲罰室名護が残されており、拷問に使った道具なども展示されている。
 また当局が盗聴していた部屋、秘密書類・支配者の顔写真などもある。

 家族ぐるみでシベリア送りになった人々の写真もあり。まるでアウシュビッツだと思った。

 地下では、1000人以上が銃殺されたという。建物の壁には、この地下室で命を落とした人々の名前が刻まれている。

 ソ連時代、この国の人々が感じた苦痛・屈辱・悲しみ・絶望、その中から湧き上がってきただろう祖国・民族に対する渇望・・・


 ここをでてきたときには、ぐったり疲れていました。向かいの公園で少し心の整理を・・・。

 写真撮影は、NGです。


 さあ、気分一新、元気を出して歩こうか!

 次は、ゲディミナスの丘へむかう。


 写真上から、夜明けの門と聖母マリアのイコン

       ロシア正教の聖霊教会

       三位一体教会の門
 
聖カジミエル教会

旧市庁舎広場からの眺め

       幽霊騒ぎの聖霊教会

       KGB博物館のそばの慰霊の火

       KGB博物館外観

亡くなった人々の名前が記された壁の石

       ケディミノ大通り