マルタの旅から寄り道です。
昨日目まぐるしく天気の変わる中、関西の芦屋と西宮に行ってきました。
 目的は、ヨドコウ迎賓館と武庫川女子大学の甲子園会館の建物を見る事と、おいしいランチ。

 虹が見えていたかと思うと吹雪の様な雪になったりと猫の目のように変わる天気の中、予定時間より早めにレストランに到着。

 ちょっと早めのイタリアンでお腹を満足させた後は、心のごちそうです。
お土産に買ったお店のお菓子。デザートが素晴らしくおいしかったので・・・。

 
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 芦屋に来たのは、震災後初めてです。阪神淡路の震災は、この高級住宅地の芦屋でも被害は免れず、ヨドコウ迎賓館も3年程休館せざるをえなかった。

 4階建てのこの建物は、芦屋でも山の手の尾根のような所に建っている。帝国ホテルの設計者として来日していたフランク・ロイド・ライトが1918年に灘の酒造家山邑家の別邸として設計したものだ。
 工事そのものは、ライトが帰国した後、1924年に弟子の遠藤新と南信によって建設された。
この後訪れる甲子園会館は、その遠藤の設計によるものです。

 またこの時期は、山邑家の長女の為に誂えられたひな人形も合わせてみる事が出来る。この雛人形は100年以上も経っているもので迎賓館より歴史が有ります。
 
 ヨドコウが迎賓館としてここを購入するまで色々な変遷をたどっているのだが、重要文化財に指定された事により修理保存されることとなった。

 玄関の車寄せと建物正面のあたり。ライトといえば、大谷石を様々な場所で使っているがここでもやはり多用されています。

 
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 玄関を入り階段を上って行くと応接間に行ける。

 
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 中央の家具は、ライトのデザインではない。大きな窓からはまるで絵画のように街の様子や木々を見る事が出来る。
 またあちこちに通風孔が開けられているのだが、それらも光の入り方を考えて作られているようです。

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 天井は直線的な幾何学模様。

 
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 作りつけの棚もなんだか意味ありげに見える。

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 さらに階段を上って3階に行く。ここには、家族の寝室や和室や浴室などが有った。
ひな人形はこの和室を使って展示されていましたが、写真は禁止でした。
 とても大振りで、精巧なものばかりでした。

 その和室の有る廊下。光の取り入れ方が考えられています。

 
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 再現されたイスと机。

 
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 この和室部分と隣の夫人室の間には階段が有り、こちらの方が一段低い造りになっている。
夫人室を見たところ。

 
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 このガラス戸にも使われているがロイドが好んで使ったデザインが植物の葉をデザイン化したものだ。反対側のバルコニーに出る扉にも使われています。材料は銅だそうです。

 
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 4階は、キッチンとダイニングルームや使用人室が有りました。案内の方は、オール電化の家でとてもたくさんの電気を使っていたようだと説明してくださいました。ひねると蛇口からお湯が出たそうですし、ドイツ製の電気冷蔵庫をもう使っていたそうです。
 他にも電気炊飯器、電気コンロもあったと言うから驚きです。
一体どれほど電気代を払っていたのだろうか?

 
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 ダイニングルームも天上の模様が幾何学模様になっている。天井の中心からから壁へと線がつながっていてとても美しい。暖炉はやはり大谷石を使っています。アルファベットのMにも見える。

 
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 ダイニングルームからルーフバルコニーに出る事が出来ます。ここからは、大阪湾まで見通せるとても開放的な景色が広がっています。

 4階バルコニーから見たところ。

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 3階部分の屋上部分にも行けます。3階屋上から建物を見るとこんなかんじ・・・。

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 段差が沢山あるので、何だか探検している様な気分になります。現代のバリアフリーとは対極の建物だ。

 屋上からの眺め。

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 すぐ下を芦屋川が流れている。

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