デルフィは、 世界の中心といわれていたがそれはどうのようなものだったのか。
大地の中心を決めるため、ゼウスは地平線の両端から2羽のワシを放った。そのワシが出会った場所こそデルフィだったといわれている。そのシンボルが、オンファロス(世界のへそ)と呼ばれる神聖な石で、冥界の神たちを封じるものだった。
当時は、綿の紐で編んだ網でおおわれていて、その上に黄金のワシが2羽乗っていた。
紀元前590年頃になると神託は自由に行われるようになり、デルフィの名声と歴史が始まった。卓越した予知能力が知られるようになると各ポリスや植民地から大勢の人が神託を受けにやってくる。
そしてデルフィは、神託に感謝したポリスや植民地からの寄贈品、宝物で豊かになりアポロン神殿に続く参道にはそれらの収納庫や宝庫が建ち並んでいった。
しかし紀元前191年、ローマの統治下におかれるようになり、紀元後381年、ビザンチン皇帝テオドシウスにより神域は封鎖されられた。
そして幾度かの大地震、土砂崩れ、戦乱による混乱・破壊で聖域も地中に埋もれてしまった。
19世紀末、フランス考古学会の発掘作業により再び我々の前に姿を現したのでした。
まずは、博物館から見学してゆきます。
当時のデルフィの想像図。アポロン神殿の下に続く参道に数々の奉納品が並んでいるのがわかる。
ナクソス人のスフィンクス。一本の円柱の上に置かれていたと・・・。ガイアの神域で見つかっている
シフノス人の宝庫の破風とレリーフ。
建物正面には、円柱代わりにカリアティデスと呼ばれる少女像が飾られていた。
カリアティデス。耳の下の穴には金属性の飾りが付いていたと思われる。
この見事なレリーフ!ライオンがいたのだ。
この時代はまだ動きがない。
力自慢だろうか?イノシシを担いでいます。
細い線で描かれている。カラスの絵は珍しいのでは・・・。
これは踊る少女たちの像です。アポロン神殿の北東に立っていた。そこには、アテネ人によって奉納されたと記載があった。
こんな感じだった。
ものすごく有名な御者の像。青銅でできています。
戦車競走をしているらしい。
この髪の毛のうねりの細やかな表現は驚きだ。
このあとは、 少し歩いて遺跡に向かいます。
途中ですれ違った2人。暑いのにこの格好は大変だろうなあ。