新尾道に11時半集合なので、新幹線にて向かう。新幹線で大阪以西に向かうのはすごく久しぶりな気がした。新神戸でさくらに乗り換え、福山で再びこだまに乗り換え11時20分くらいに新尾道に着いた。
 エレベーターを探すと、使用される方は駅員にお申し付けくださいと表示があり、普通ならあるはずのボタンがどこにもない。
 不思議に思いながら、駅員に声をかけると、「ここまでの乗車表を見せてください」という。言われたとおりに差し出すと、おもむろに鍵をとりだし、エレベータードアの横の鍵穴に差し込んだ。「ではどうぞ」と言うので、「あのチケットをー」というと、「そのまま、改札の外に出るので、回収いたします」との事。
 いきなり改札の外?そのまま降りて行くと駐車場みたいなところに出たのでした。尾道は、3度ほど来ているのだが、新尾道で下車したのは初めてだ。ツアーの本体と合流して、旅が始まりました。 

 まずはお腹を満たすのが先決と、市役所の駐車場に車を停めて、近くの食堂に向かう。カキの釜めしを用意してくれたのだが、あいにくカキは苦手。ということで、私ともう1名はタコの釜めしにしてもらいました。尾道は、古くから北前船などの廻船業で賑わっていたので、このお店の建物もそういう仕事に携わっていた業者が使っていたものらしく、大正時代の建物、お店の真ん中に日本で最古だという電動エレベーターが残っていました。
大正時代の店を利用して
 食事の後は、ガイドさんと合流してロープウェイに乗って山頂まで向かう。とちゅう、出雲街道を通ると古い建物の旅館が残っていた。
出雲街道
歴史のある旅館
 ロープウェイに乗って山頂に行くのは初めてです。目の前には、樹齢900年という大楠が健やかな若葉を広げていた。
大楠
 尾道水道を眼下に見ながらあっという間に山頂駅に到着。ここからは階段で降りてゆきます。
文学の小道を下って、千光寺の鏡岩までやって来た。古来鏡には神が宿ると言われ信仰の対象になっており、太陽や月を反射させていたという。
鏡岩
 岩の下には、幾つかの石仏が置かれています。
鏡岩の下の仏像
 千光寺の鐘楼
鐘楼
 ここからの眺め。しまなみ海道の始発の島、向島が綺麗に見えている。
千光寺からの眺め
 岩に刻まれた仏像。 
石仏
 天寧寺の三重の塔、海雲塔が見えて来た。足利義詮が、1367年に建立したというもので、重要文化財になっています。
海雲塔
 千光寺は、806年に弘法大師によって開基されたと言われているが、麓の艮神社も同じ806年に建立され、尾道で一番古い神社である。
艮神社
 灯籠の4隅がこのような形になっているのは、平安時代の様式だそうです。
4隅が降り曲がっているのは古い灯籠のデザイン
 ロープウェイから見えていた大楠。御神木で天然記念物になっています。
最古の神社806年建立と言われている
 手洗いの動物は、顔が龍で体が亀でした。私には龍ではなくて、虎にしか見えない・・・。
顔は龍で、体は亀

 神社の境内には、砂岩でできた狛犬があり、出雲から持ってきたというかなり古いものらしいのだが、足が無くなってしまい修理を施したのだが、コンクリートで固められていて、かなり残念なことになっていた。
修理をしたが
 尾道といえば、大林宣彦監督の映画には、必ず登場しますが、この艮神社も「時をかける少女」の舞台としてつかわれたそうです。
 
 すぐ近くの慈観寺では、早くもボタンが綺麗に咲いていた。羅漢堂に入りました。
慈観寺500羅漢
天井
 
 この後は、少し足を延ばして御袖天満宮に向かいました。昔、道真公が大宰府に流されるとき、尾道に立ち寄った。その際、民衆に親切にしてもらい、そのお礼にと着物の袖を渡されたことに由来する。
 途中の小路では、
天満宮への道
 御袖天満宮の階段。映画「転校生」の階段おちのシーンは、此処の階段が使われた。
転校生階段おちのシーン
 マスクをしたさすり牛。
マスクをしたさすり牛
 筆塚
筆と墨
 尾道での観光はここまでで、案内をしてくれたガイドさんと別れて、車でしまなみ海道を伯方島まで移動する。例年なら、満開になっている桜を見るために開山に登るのだ。
 が今年は、1週間以上も早く開花し、その後も暖かかったのですでに葉桜になってしまっていた。残念!代わりにコバノミツバツツジが綺麗でしたよ。
 大三島橋が見えている。しまなみ海道の中では、最初にかけられた橋だそうです。全長328m。
大三島橋、しまなみ海道の中で最初の橋
 33の仏像が並んでいます。
33体
 ツツジが綺麗です。
コバノミツバツツジ
ツツジの道
 今日のホテルのある因島まで同じ道を引き返す。遅くなったので、先に夕食をいただきました。