庭は、小堀遠州の作といわれています。秀吉が、寄進した御所の清涼殿を拝領したという方丈の前にある。
典型的な禅院式枯山水の様式で、庭の一か所に樹木と石組をまとめ、広い余白を楽しむ名園となっている。方丈、庭園、借景の山並みが調和していて、こういうのを「借景式庭園」というのだそうだ。

寝殿造りの美しい屋根をもった北条の襖絵は、狩野元信・永徳によるものである。
また小方丈の襖絵は、狩野探幽の「水呑みの虎」で有名だが、現在はレプリカがはめられていた。以前訪れた時には、本物だったような気がするのだが・・・・。
方丈の後方に回り込んで行くと、高床の回廊が巡っていて、幾つかの小さな庭が点在している。

何故か一枝だけ色づいたもみじが・・・・。

バスは、京都大学を目指す。といっても目的地は、其処から歩いて五分ほどの「重森三玲邸庭園」である。
近くには吉田神社もあり、そちらも訪ねる予定だ。京都は何度も訪れているのにこの辺りに来るのは初めてです。
旧重森邸は、吉田神社の社家の鈴鹿家のものだったものを、重森三玲が譲り受けたもので、本宅は享保期頃、書院が寛政年間と伝えられる江戸期の建物だ。
これら江戸期の建造物に、三玲が新たに自ら設計した二つの茶席と、
書院前庭、坪庭、茶庭が加えられた。
枯山水式の庭は、この暑さの中でも苔は際立つ美しさを保っており、管理人の苦労が行き届いているのを感じる。
苔が、砂の部分に侵入してこないようにするのはとても骨の折れることらしいです。

茶席前の蹲。

デザインが際立つ。坪庭に面した部分。

茶席の「好刻庵」。斬新なふすまが目を引く。

書院前の部分。蓬莱島等が配されている。

渡り廊下の天井の灯り。

川の流れの様に見える。

こちらの建物は、新しい部分ですが、デザインが凝っていて心惹かれる。

今ここにあるものを全部否定するのではなくて、新しいものをいれ込むのは発想が大事なのだろうなあなんてかんじた。
吉田神社にお参りします。
本殿は、春日造り。

本殿からさらに奥の方に進んで行くと、斎場所大元宮なる宮があります。
屋根は入母屋で茅葺き、六角形の形をしており、千木、鰹木が上がっており、これらは「吉田神道」の理想を表したものらしいです。

こういう建物は初めて見ました。
暑い京都でしたが、やはり都は良いなと思った一日でした(^^♪