朝食を食べていたら、ホテルのオーナーか従業員の子供かわからないが、やって来てずっとこちらを見ている。
少し前の日本の子供のようだ。

ホテル前の通り。

今日は、午前中サガダという村へ行き、ハンギング・コフィンや織物を見て、ボントックに戻ってくる。博物館を見学し、お昼をいただくと長い移動が始まる。
途中で、世界遺産のバナウェイの棚田をカメラに納め、ホテルのあるソラノの町には夕方到着の予定である。
ハンギング・コフィンてなあに?と思っていたのだが、山岳民族イグロットの人々独特の埋葬方法だという。
まずは遠くから、崖につるされたお棺を見る。
どうやってつるのかしら?クレーンなどないし・・・・。
写真の真ん中あたりにお棺が見える。
今ではクリスチャンがほとんどとというむらだが、以前は自然崇拝が行われて来た。
このような所につるさげるのは、天国に近いということ、土葬による腐敗を嫌ったこと、首狩り族による頭部の持ち去りを避けたことなどによる。

このような埋葬をされるのは自然死による大人だけだ。それにしてはお棺が小さいのは、ご遺体を丸めるからだ。

無くなると、ご遺体を座らせ、蔓などで体を胎児の形にして固定する。そして、布に包みしばらく放置する。腐敗集を防ぐためいぶしたりもする。
そしてお棺に納め吊るしたり洞窟に安置したりするのだ。
道路際の奥まったところにも、置かれていた。手前の見覚えのある木は、八丈で見たヘゴの木である。

バスから降りて、沢山のお棺が安置されているルシアン洞窟に向かう。
半洞窟の様な場所の壁にそって沢山のお棺が有りました。

イグロット族の伝統的な織物を作る工房。糸などはよそから持ってきて、織るのだけをここで行うそうだ。


とちゅう、棚田のきれいな場所で写真ストップ。バスから降りると足元に男性が寝転んでいてびっくり。でも、起きないのにはもっと驚いた。

ルソン島の中央部は山ばかりで平地がない。耕作地はこのように棚になっている所がほとんどだ。平地のように、1年に3回も米が獲れるということはなく、1度だけの収穫だ。今がちょうど田植えの時期になろうとしていました。

ボントックに戻り、博物館へと向かう。館内は撮影禁止である。
首狩り族が首を切り落とす道具なども展示されていた。首狩りが行われなくなったのはそれほど昔のことではないようでびっくり。
博物館。

山岳部族の方達。今はこういう感じではない。
カリンガ・イフガオ族など・・・。


アクセサリー。土産物屋さんでレプリカが売られていました。

近くには小学校や、幼稚園も有ります。

給食は無いので、お昼には家に帰る。生徒が多すぎて、2部に別れて勉強するところもあるという。
子供の居ない日本にはうらやましい話である。
セブ島のガイドさんが、日本に来て一番驚いたのは子供がいないことだったという。「将来どうするのよ」と言われてしまった。
お昼をいただき、ソラノへと向かう。
途中トイレ休憩を挟む。
鳥の足を焼いたものが売られていた。臭いは香ばしいが・・・。

3時頃、世界遺産のゴルディリェーラの棚田が見下ろせるスポットにとまった。
ここの景観は、天国への階段とも呼ばれ棚田の規模としては世界最大で、あちこちに点在している。
バナウェイの田を覆う石垣や畦などつなぎ合わせると、地球を半周する2万キロにも及ぶそうだ。
しかし、村民の村離れ等で荒れてしまい、一時は危機遺産リストに登録されたことも有るそうだ。



機械が入らないので、手で植えます。

この建物は、伝統的なつくり方でたてられている。今はほとんど見られなくなってしまった。

明日、もう一度棚田を見学するために戻って来ます。
ホテルのあるソラノの町は、この地方の中心的な町で、車のとおりもはげしい。昨日の鶏に続いて今夜は、車と犬の鳴き声に悩まされそうだ。フィリピンの田舎は本当に犬が多い。放し飼いにされているので、やたらと目につくし、吠えるのだ。
でも今夜は、ぬるいながらもお湯が出てほっと一息つけた。
ここは連泊なので・・・。