荷物は、ホテルの人が、空港まで直接運んでくれるというので、人間だけ観光に出発です。
ドライバーさんは、とても声の通る女性。
島中の人はどこかでつながっていると言い、すれ違う車は何処の誰それで、私とはこういう関係ですよなどど説明してくれる。
人口8000人、高校は1つしかないので、東京に出て行く人を除けば、全員が同じ学校に通うことになるのだから、当然といえばそうなのだが・・・。
こういう場所では、大きな悪事は出来ないだろうなあと思った。
島中に植えてあるのが、生け花に使われるロべという葉っぱである。これはいい収入になるそうで、年金生活の人の強い味方なのだという。
葉っぱの部分を、切り取り綺麗にして出荷するのだそうで、室内・屋外天候に応じて作業ができるので、いいのだそうだ。
道路端でも見かけるが、ちゃんと畑に栽培しています。写真下の部分の植物。

ここは風が強くて、塩が舞うので塩害を防ぐためのネット。この中で育てられているのもある。
そういう環境なので水田は無く、以前は焼き畑農業が行われていたそうだ。


バスは、三原山の中腹あたりにあるポールポットというものを見るために走っているのだが、途中で道が細くなるので車を乗り換えます。
ジャンボタクシーにて、林道を走って行く。ここは都下なので道路は都道です。
ご存知の方が大半だと思いますが、車のナンバーも品川ナンバーです。
15分ほどで目的地に到着。ガイドが、昨日八丈富士に登った時と同じ方です。
ポールポットとは?

この筋には、10本ほどの沢が有り、それぞれに穴が有り、上の方にはもっと素晴らしいものが有るそうだが、そこまで行くのには、沢登りのちゃんとした装備でないと行けないそうだ。
以前そこで、結婚式をあげたカップルがいたそうで、ブーケとか指輪をもって登って行き、かえりは、沢を滑り台のようにして戻ったという。
東京オリンピックに向けて、整備をし、海外のお客さんを増やしたいと言っておられた。
岩山に苔が付いているので滑りやすく、過去に何人も水の中に落ちたそうだ。丸くなっているのでけがはしないが、季節柄落ちたくはない。
道路からいったん沢に下ってから登って行きます。
穴が出来るには、様々な条件がそろわないとだめだそうで、斜度が25度くらいがいいのだという。その角度と、石の大きさ、水量など。世界的に見てもこれほどの数のホールは珍しいそうで、ギネスに申請したのだが、1つの沢で無く、全体の数で申請したのが条件にあわず却下されたそうです。

穴の中に石が入っている。大水が出るとこの石は、下って行く。
歩くのには、花の多い5月の頃が一番気持ちがいいそうです。谷なので風もない。

連なっている。

海までは、まだまだ転がっていかなければならない。

2日に渡って、山を登ったり下ったりしたので、太ももがいたくなってしまった。普段そこの筋肉を使ってないのだと実感する。
風向きが一定なので、海もこんなに穏やかなところもある。まるで雪景色である。

八丈島といえば、黄八丈を連想する。私達も工房にお邪魔しました。
黄、黒、茶の三食は、それぞれ、カリヤスの葉、椎の樹皮、タブの樹皮で染められ、それぞれの媒染剤を用いる。
その中で黒は、化学変化を起こさせるために泥染をする。その場所は、ここ。

黄八丈は元々、黄色だけでなく色々な色が有り、八丈紬、八丈織などと呼んでいたそうだが、江戸時代にお芝居などに用いられた黄八丈が人気を呼んだので、今では八丈で織られる絹織物全部を黄八丈と呼んでいるそうだ。高いものは、900万円もするそうで、色も山繭を使っているせいか薄い緑でした。
これは江戸時代にも使われていた古い機。
今の機だと一反を10日くらいで織るのだが、これだと一月かかるのだそうだ。でも着心地は抜群だそうです。


せっかくなので、八丈島で一番大きな神社によって、初詣をしていきましょうということになった。
優婆夷宝明神社。創建は古く、1000年以上はあるようです。

境内には、樹齢千年くらいの大ソテツがあった。ヤマタノオロチだ。

この地区には、天然の石を使った玉垣が有るが、この石は海から拾って来なければならない。その時には、石1つ持って行くと、食べ物を貰えたそうだ。

お昼御飯は、海の見えるところで車の中でお弁当をと言われた。でやって来たのが、フェリーなどの着く港です。近くには、人工的に作った海水浴場もある。
火山島なので、砂浜というものがないそうだ。

風が吹いてはいたが、私達は、せっかくなので外のベンチに腰掛けてお弁当をいただいた。おかげで手が冷たくなってしまった。

時々大きな波が突堤に覆いかぶさってくる。

飛行場は、大勢の人で賑わっている。今日は満席なのだそうだ。
お土産にこんなものが、ここではきょんは飼われているのだ。
千葉のどこかでは迷惑ものになっているが、・・・。

強風のため、飛行機は上空にて風待ちの旋回をしていて到着が遅れるとのアナウンスが有った。
来た時は視界不良で調査中だったし、島は、リスクが有るなあと思う。
でも、大した遅れも無く帰ってこられてよかったです。あわただしくざっと回っただけだが、ダイビングや釣りをする人にとっては、季節を変えて再訪してみるのもいいかもしれません。