昔、花の咲いていない臥龍さくらの木を見たことが有った。
龍のごとく、太い枝を伸ばした姿はカッコ良く、何時か満開の花の下で再会したいと思っていた。
今年、開花の時期と自分の都合がうまくいって、車を借りて会いに行って来ました。
コロナも少し落ち着いて、桜祭りも地味に開催されていた。
河川敷に無料の駐車場があったので、そこに車を停めて駅に向かう。臥龍公園は、駅の裏手にあるので跨線橋を渡ります。
サクラだ!でもなんだか以前見た時と様子が違う気がする。こんなに小さかったか?

この違和感は、桜の前に立っても変わらない。前は、幹の下まで近づけたのでそのせいか?
樹齢千年以上のエドヒガンサクラである。よく見ると幹にコンクリートの様な支えが見えている。

この違和感の理由がわかった。桜は、1994年の台風で甚大な被害をうけ瀕死の状態に・・・。腕のいい樹木医のおかげで、再生したものの、特徴であった横に張りだしていた大きな幹は折れて無くなってしまったのだ。
前回ここに来てから、もうそんなに時間が流れていたのだ。
サクラに別れを告げ、国道を横切って、飛騨一宮水無神社にも寄っていく事にした。

階段を登ってすぐ目につくのが御神木の杉。樹齢およそ800年。

左手に有るのが絵馬殿。棟札は、1607年だそうです。高山城主の金森長近によって造営されました。


さらに進んでいくと、黒白の神馬2体が祀って有った。毎夜作物を荒らし収穫の頃、稲穂を食っていたので村人が両目を抜くと耕作地を荒らすことがなくなったと言い伝えられている。黒い馬は、左甚五郎作とのこと。

この奇体な幹をした大木は、ネジの木。立派なヒノキの大木だったが、民家などが日影になってしまうので切って普請に使おうとしたところ、一夜でねじ曲がってしまったという。

水無神社。

毎年4月3日に、生き雛祭りが行われる。

帰りは、東海北陸道を通って来たのですが、北アルプスにはまだ雪が残っていた。桜にあえて、何だか約束を果たして様な気がした。