好きなもの・・・猫と旅と・・・

旅と猫が大好きです。 それに関係して、マンホールの蓋や乗り物、建築、ダムなどにも興味を持っています。

カテゴリ:東京都 > 小金井市 江戸東京たてもの園


 東ゾーンの中心は、下町中通り。道路に沿って何軒かの商売屋さんの建物が並んでいる。

 看板建築で建てられた村上静嘉堂。 不忍通りに面して建っていた小間物屋。1928年の建築で、正面に人造石洗い出しで、イオニア式の柱を表現するなど、モダンなつくりになっています。化粧クリーム、香水、椿油などの卸や小売りを行っていました。
村上静嘉堂
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  昭和初期に建てられた荒物屋さんの丸二商店。小さい銅板片を組み合わせて模様を形作って、正面を飾っているのが特徴。
荒物屋 (1)


  2軒並んで建っているのが、植村邸と大和屋本店。
上村邸と大和屋本店


  左側の植村邸は、全面を銅板で覆っていて看板建築となっています。全体は、洋風ですが、2階部分は和風の作りになっている。店の奥は、畳の部屋です。1927年築。
植村邸


  右側の大和屋本店は、乾物屋さん。港区白金台に1928年に建てられた木造3階建て。間口に対して背がかなり高い、ユニークな建物となっている。
大和屋本店 (1)

  店先も再現されている。
乾物屋の店先


  その向かいの2軒の建物は、右側が文具店の武居三省堂、左側が蔵風のうどんやさん。
三省堂とうどんや


  広場を挟んで、旅館だった万徳旅館。青梅街道沿いにありました。外観は、創建当時の江戸末期から明治初期頃の様子になっています。
旅館


  こちらは和傘問屋の川野商店と小寺醤油店。
和傘問屋と醤油や



和傘の見本


 醤油などは、量り売りでした。
醤油や店先


  通りの突き当りにあるのが、銭湯の子宝湯。
子宝湯

  はいれるようなので入ってみました。番台のある脱衣場。
番台


  湯舟の背後には、立派な銭湯絵が描かれている。
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 おとぎ話の一場面です。大きなタイル絵で表現されている。
銭湯の絵 (1)
銭湯の絵 (3)



 最後は、江戸時代、現在の大田区内で重職を務めた旧家の天明家。18世紀後半の建物らしい。長屋門をくぐって入ります。庭園への道。
天明家のもみじ


 正面に千鳥破風のある主屋。
天明家

  なんかすごいですね。

  期待通りの楽しい園内でした。


 モミジの奥に見えているかやぶき屋根の家は、八王子千人同心組頭の家。八王子千人同心とは、江戸時代、八王子に配備された徳川家の家臣団 。組頭の家は、周辺の農家の家と比べて広くはないが、式台付きの玄関などは、格式の高さを示している。

モミジの奥に



八王子千人同心組頭の家


  中に入ります。土間には、かまどがある。
土間


  武蔵野をイメージした園内。
庭園


  昔のボンネットバスや廃止になった都電の車両などもある。
昔のボンネットバス
旧都電


  センターゾーンに来ました。展示室の出入り口には、冬支度の整ったミニ庭園がしつらえてありました。

ミニ庭園


 尾張藩主徳川光友の正室千代姫が、母のお振りの方を供養するために建立したもの。
旧自証院霊屋

  
御振りの方の御霊や



  2・26事件の現場となった高橋是清の家もあります。玄関部分。
高橋是清邸玄関 (1)

  建物には、栂が使われていて、1902年頃の建設。2階が、是清の書斎や寝室として使われ、2・26事件の現場となった。
高橋是清邸

  見えている庭の一部も、赤坂にあった高橋邸の一部を復元している。


  その庭から見た高橋邸。是清は、庭の散策を好んだという。
西川家別邸


 大きな門は、旧宇和島藩伊達家が、大正時代に建てた屋敷の門。総ケヤキづくりで、大名屋敷の門を再現したような形をしている。
伊達家の門


  かわいらしい感じがするこの小さな建物は、上野消防署(旧下谷消防署)の望楼上部部分。火の見櫓の役割をしていて、約23.6mの高さがあり、1970年まで使われていたそうです。
上野消防署楼望


 最後は、東ゾーンに向かいます。


  港区西麻布に1952年、建設された三井八郎右衛門邸。三井財閥の総領家である。客間と食堂部分は、1897年頃に建てられたものを、戦後移築したもの。

 蔵も有り、1874年の建築当時の姿に復元された。

三井家の蔵


 ここから入ります。
三井家の門


  
三井八郎右衛門邸


  庭の方から見学しました。大きな庭石。
庭

  庭から母屋を見たところ。
庭から見た三井邸
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  庭から出るところにも、石の大きな門がある。
三井邸庭からの石門


  玄関を入ったところの広間の引き戸に書かれている小鳥図。
1階の小鳥図


  広縁
1階広縁

  障子の下部分には扇面図。
障子の扇面図


  茶室の入り口には、
茶室に

  食堂
豪華な襖絵


  すっきりした欄間
シンプルな欄間

  隣には、客間があります。
こちらも1階

  どちらの部屋も天井は、格天井でした。
格天井

  3階まである蔵の中を見学してから2階に向かった。

  2階の廊下部分の変わり天井とシャンデリア。
廊下の天井とシャンデリヤ


  寝室
2階和室


  夫人室
2階夫人の間

  引き手のデザインも凝っている。
すすきの絵と引きで
引きでも凝っている


  照明
丸いガラスのシャンデリヤ


 三井八郎右衛門邸の向かいにあるのは、常盤台写真場だ。健康住宅として開発された板橋区常盤台に1937年に建てられた。

  
常盤台写真場


  1階が居住部分で、2階が撮影場になっています。

  子供部屋だそうです。
素敵な子供部屋


  2階への階段部分と照明機器。
階段部分とフラッシュ


  最も安定した照度を得るために、北側の大きな窓から光をとることができるようになっている。
2階の撮影場


  西側ゾーンの奥の方には、茅葺の民家などもあります。


 以前から行ってみたくて仕方がなかった東京たてもの園。
やっと行ってきました。


 羽田から、品川、新宿で乗り換えて結構かかりました。事故の影響などもあり、列車が遅れた影響もあったかな。

 小金井駅から歩いても30分ほどということだが、迷うと嫌なのでバスに乗った。停留場は、公園のすぐ前でした。 

  小金井市は、桜が有名だそうで、公園内にはたくさんの種類の桜が植えられていました。春になると大勢の人でにぎわうのでしょうね。

  たてもの園の前には、大きなきんもくせいが、2株、向かい合うように植えられていました。その大きさと迫力にびっくり。こんなに大きなきんもくせいは見たことがないです。いったいどのくらい遠くまで香りが届くのだろうか?

  樹齢100年だとか。

樹齢100年のきんもくせい



 園内は、3つのゾーンに分かれていました。ここも、小学生の団体とかち合わせしてしまい、そのにぎやかなこと!

  1993年、江戸東京博物館の分館として、敷地面積約7haに「江戸東京たてもの園」が開設された。現地保存が不可能な文化的価値の高い歴史的建造物を移築、復元・保存・展示し、文化遺産として次代に継承することが目的になっています。

  展示室もあるので、そちらを見学してから、西側の方に進む。西ゾーンは、様々な建築様式の住宅が復元展示されている。

  1925年、田園調布に建てられた大川邸。居間を中心に食堂・寝室・書斎が配置されていて、当時としては珍しく全室が洋室になっています。
田園調布の家外観


  
リビング


  
食堂


  日本の近代建築の発展に貢献した建築家前川國男の自宅として、1942年、品川の上大崎に建てられた。
庭から見た前川邸

  戦時下、建築資材の入手困難な時期に竣工している。外観は、切妻屋根の和風、内部は、吹き抜けの今を中心に書斎・寝室を配したシンプルな間取り。
吹き抜けのある居間

  庭に面して大きくとった格子窓が素敵です。障子が、光を調節してくれる。

  食卓上のランプシェードもおしゃれだ。
ランプシェード


  小出邸、1925年建設。日本のモダニズム運動を主導した建築家堀口捨巳が、ヨーロッパからの帰国直後に設計した住宅。

  玄関
小出邸玄関


  当時オランダで流行していたデザインと、日本の伝統的な造形がミックスされている。

  住宅模型
小出邸模型 (1)

 1階の応接室。
小出邸応接間


 2階の和室。壁紙の色新しい感じがする。
小出邸 2階の部屋

 庭から見た小出邸。
庭から見た小出邸



  外観も中身もこれぞ洋館といった感じの、デ・ラランデ邸。もとは、平屋建ての洋館だったが、1910年頃、ドイツ人建築家デ・ラランデにより3階建てとして増築された。
デ・ラランデ邸



洋風建築


  庭への門と塀。
庭への門


  庭から見たところ
庭から見たデ・ラランデ邸

  現在は、カフェになっています。私もここで一休み。チーズケーキとコーヒーをいただいた。
 カフェ部分。
1階カフェ


  2階の寝室。
2階寝室


  1999年まで、新宿の信濃町に建っていたそうです。

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